ブルべの世界を覗いてみる コースを試走してみるもハプニング発生・・・
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ライド
私が自転車に乗るようになったきっかけはロングライドをしたかったからで、年に数回程度は200キロ、300キロのロングライドをしている。走り切った際の達成感は何事にも代えがたいものがあるし、行程、装備、場所など計画する事自体も楽しかったりするので、私の自転車生活ではもはやロングライドという楽しみ方は欠かせない。今後さらに距離を伸ばして色んな所にいってみたいと思っているが、そうなると自然と興味がでてきくるのが「ブルべ」だ。
200キロ、300キロ、400キロ、600キロとまあ通常じゃ考えられない距離を自転車で走るイベントで、以前から一度参加したいと思っていた。距離によっては夜通し走って仮眠してまた走り出すような感じで、私から見たらもはや異次元なレベルだ。個人でのロングライドと違い時間の制約が出てくるし、ルートを間違いなく走る必要があったりと色々と大変な事が多そうだが、自分の目指している一つの形がそこにあるような気もする。
↑情報収集のため「ランドヌール」という雑誌を以前購入した。まさにブルべの事ばかりが書いてあるわりとニッチな雑誌だと思うが、これがとても参考になった。キューシートの使い方、ルール、装備など今まで知らなかった事が書いてあり、ブルべはもちろんのことロングライドをするのにも有益な情報ばかりであった。また自転車の雑誌ってページの多くが宣伝、広告だったりする事も多いけど、この雑誌は隅から隅までブルべの情報でいっぱいで相当な読み応えがある。
ブルべへ参加した際の参加者の写真なんかもあって、服装だったり、キューシートの配置だったり、荷物の積載方法だったりもとても参考になる。それ以外にも実際のブルべ参加体験記のような記事もあって、苦労した事、楽しい事が共感できて面白い!自転車の雑誌なんて1、2週間もたてば手にする事もなく捨ててしまうが、この雑誌にいたっては1年以上現役で私の本棚にある。新品ではもう無いので中品本を購入する事になるが、amazonではどの刊も定価以上の価格になっている・・。まあ発行部数も少ないからなのかな。
↑近いうちにブルべへの参加を検討していて、たまたま4月で都合のいい開催日があったので参加しようかと思い、まずは自分がどこまで走れるのか去年のコースを試走してみる事にした。ちなみにそのブルべは200キロで獲得標高が確か3,500M、もはやそこらのレースの山岳コース並みなんじゃないかと思われるコース設定だ。AJ千葉のHPでは「5段階中、難易度6」と、もはや何だかよくわからない表記になっている。それほど難易度が高いという事か・・。まあ試しみてだめならあきらめようぐらいな気持ちで試走してきた。起点は千葉県の「袖ヶ浦海浜公園」で、千葉県の内陸の養老渓谷を抜け君津へ、そして海沿いの鴨川を走り帰ってくる200キロのコースだ。
↑思いっきり山岳コースなので序盤はかなり抑えめで走る。さほど大きな山もなく序盤はまだ楽しんで走る。少し前にガーミンのサイコン(EDGE520J)の地図表示をできるようにカスタムしたのだがこれが大活躍!今回に限ってはキューシートの出番はなかった。途中通過した「鹿野山」が結構きつかった。大きな山は無く小さな山を数こなしていく感じだからいけるだろー、なんて軽く考えていたがしっぺ返しをくらう・・。
↑いくつかの山を抜けようやく鴨川へ、海が見えてテンションが上がる!しかし今日は車が多い、この日(3/19)は連休真っ只中、途中通ってきたマザー牧場、鴨川シーワールドは大変な混雑だった。こういうの見ると、せっかくの休みに家族サービスもせずブルべの試走なんかしている自分に罪悪感を感じてしまうが、理解してくれる家族に感謝しつつ先を進む。
↑小湊鉄道の里見駅で休憩してたらたまたま電車が来た、都内の電車と違ってやはり趣があっていい!しかしこの先の行程を考えると不安になる、写真では明るく見えるけどこれで18時少し前、この先は再び山道に入るが、人里離れた山道を暗くなってから走るなんて今まで経験した事はない。この時点で無事帰れるのか本気で不安になる・・。今にして思えばこの時点で輪行して帰るのが正解だったかも、そういう見極めの判断もブルべでは重要なのだと知った。
この後少し走ると辺りはすっかり暗くなり、街灯すら無いところを自分のライトだけで走る状況が続く。早く切り抜けたいと思い上りもペースを上げて進む。つらい・・、誰もいない夜間の林道を走るのがこんなにつらいなんて・・。たまに民家があるとすごいほっとするし、車がきたのですら嬉しいと感じるくらいだ。ブルべのナイトライドをする人達はみなさんこれを平気でできるのかと思うと本気ですごい思う・・。
とそんな不安な状態で走っている時にそれは起きた。真っ暗闇を走行中、前に動物がいるのが見えた、何やら道端でエサを食べている犬のようで2匹いた。この時いやな予感が私にはしる。犬と目があって一瞬で理解した「襲われる!!!」、予想通りその大きな犬2匹は抜き去った私を追いかけてくる。食事の邪魔をされたとでも思ったのだろうか、すごい勢いで私に迫ってくる!振り向くも暗闇で犬の姿は見えないが、息遣いは聞こえる。ここで追いつかれたらどうなるかわかったものじゃない、ここはもう全力スプリントで切り抜けようと必死でペダルを回す。しかし不幸にもここは数パーセント程度の登坂だし、ここまでの疲労もたまっている事もあって長続きはしない。限界に近づいた足で必死に走り、もうだめかと思い恐る恐る後ろを見ると犬の姿はなかった。よかった・・、しかしまた追ってこられてもいやなのでその後も頑張って進んだ。大通りに出たときの安心感たるやそれはもう・・。
そんな感じでなんとか出発点の駐車場に到着。トータル13時間ぐらいとまあなんとか制限時間内で走り切る事ができた。今回4月のブルべ参加を想定した試走だったが、正直これは出ないかもしれないなと。一つは獲得標高3,500Mの道のりは自分にはきつすぎる!何もブルべデビューがこのコースでなくてもいいのかなと。あとはこの山岳主体のコースだとナイトライドになる可能性が高いが、夜間の人里離れた林道を走るのは正直きつくてもう少々慣れが必要かなと。あと何より犬に追いかけられた恐怖体験が忘れられそうにない!という事で他のブルべ含めてあらためて検討したいと思う。
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